『真・三国飯店』  〜 もしもアノ人が料理屋の店員だったら!? 〜

注 : パラレル設定です。苦手な方はお読みにならない方が宜しいかと…。
    こちらは台本形式のお話となっております。

    因みに…貴女(読み手@女性限定)はお客様、という設定です。



☆ ☆ ☆


   ここはあの、無双キャラで一躍アイドルとなった陸遜が働く中華料理屋。
   カウンター形式で、「りっくんが『かぶりつき』で見られる」というウワサを聞きつけ…
   陸遜のファンである貴女は早速訪れてみた。

   すると…。
   客が一人もいないカウンターの向こうには、ピンクのエプロンを可愛らしく着こなす陸遜の姿があった。
   少々萌えが混じりながらもドン引きする貴女。
   しかし、陸遜と話が出来るチャンスはそうない。
   ここぞとばかりに陸遜の前に陣取る。


陸遜   「ようこそいらっしゃいました。 ご注文をどうぞ!」


   眩い笑顔でメニューを手渡す陸遜とそれをおずおずと受け取る貴女。
   暫く沈黙が続く。 聞こえるのは陸遜が片付ける食器の音だけ…


貴女   「えっと…まずはお茶をいただけますか?」
陸遜   「(はっと顔を上げる) はいっ! お茶ですね。 鉄観音で宜しいですか?
      それとも薫り高いプーアル茶なんかどうでしょうか?
      食事をする前に香りで楽しんでいただけたら、と思うのですが…(ちょっと瞳を伏せる)」
貴女   「えっ…? あっ、じゃぁプーアルで」
陸遜   「承知いたしました(また眩い笑顔!)。 少々お待ちくださいね…」


   お茶の用意をする陸遜。 だが…少々手つきが覚束無く、時間が半端なくかかっている。
   痺れを切らした貴女はそこで「しょうがないな」と手を出す。


陸遜   「あっ…。 ダメですよ、お客様にそのような事をさせては…支配人の呂蒙殿に怒られます」
貴女   「(きょとん、とした顔で) もしかして…未だ新人さんだったの?」
陸遜   「(がっくりと項垂れる) はい…。 実は、呂蒙殿に言われて断れずに返事をしてしまって…。
      実は、始めて未だ一週間なんですよ」
貴女   「いっ…一週間!? (大丈夫なのか、この店は…と思いながら) ちょっ…他には誰かいないの?」
陸遜   「えぇ…。 つい先程まで呂蒙殿がいたのですが…買い物に出てしまいまして」
貴女   「買い物ぉ!? (不満たっぷりで) …で、何が作れるわけ?」
陸遜   「いえ、何も…。 呂蒙殿が 『お前は立っているだけで女性客が寄ってくるから何もせんでいい』 と言うもので…」

   貴女、ここで盛大にコケる。
   「客寄せかい!」と。


   「呂蒙さん、こんな状態で出かけるなよ!」 というツッコミを心の中にしまい、貴女は陸遜の手伝いを始める。
   …いや、手伝う羽目になった、といった感じか。


   貴女は陸遜の背中に回り、後ろから包丁の使い方を指南する。

貴女   「菜切り包丁はこう持って…そう。 そこを支点にして切っていくのよ」
陸遜   「(少々恥ずかしそうに) はい…。 ですが…このように女性の方から教えてもらうのも、悪くないですね…。
      貴女は、なんか…柔らかくて、いい香りがします」
貴女   「なっ………! (顔を紅潮させる)」

   貴女、そこで陸遜を殴る。 しかも、グーで!!!

貴女   「…人が一生懸命になってるのに…この色ガキ! もう教えないわよ!?」
陸遜   「…すみません…。 (殴られた頭を擦りながら俯く)
      ですが…貴女があまりにも優しくて、魅力的だから…(最後は口ごもる)」
貴女   「陸遜… (顔を紅潮させたまま固まる)」
陸遜   「(顔を上げて) あの…『伯言』と…呼んでくださいませんか…?」

   陸遜が振り返り、貴女の腕を取る。
   そして…二人の影が一つに………

   なる前に。
   店の扉が開き、呂蒙が颯爽と登場する。

呂蒙   「今帰ったぞ、陸遜! …一人で平気だったか?」
陸遜   「(邪魔された事に舌打ちをしながら) えぇ…この方が手伝ってくださいましたから」
呂蒙   「(訝しげに) …? そこにはお前一人しかおらんが?」

   「えっ?」と横を見ると、貴女がいない。
   しかし…足元に視線を移すと、そこにいた。
   貴女は…。
   床に拳をダンダンと叩きつけていた。  …爆笑しながら。

陸遜   「どうしたのですか…?」
呂蒙   「(カウンターから覗き込みながら) 可笑しな女だな…」


   可笑しいのは呂蒙さん…アンタの方じゃい!と貴女は言いたくなった。
   なぜなら…。

   その笑いの原因となった呂蒙の姿が………。
   陸遜と全く同じ出で立ちだったからだ。


貴女の心の叫び   「オッサンがピンクのエプロン着て 『きゃぴるん♪』 するなよ…」



劇終。





アトガキ

拍手お礼SSです。 …てか、拍手お礼コント(汗
当初、このような話にするつもりではありませんでした。
りっくん@白でほのぼの料理教室、って感じにしたかったんですけど…。
スミマセン…管理人てば、こんなキャラなんで。

料理ひとつ出来ないのに注文取るなよ、りっくん…とツッコんでください。
初対面で 「『伯言』と呼んでください」 はないだろ、色ガキ…とツッコんでください。
オッサンのピンクエプロンを想像して…萎えて(萌えて!?)ください(汗

これ以上は…。
…もう何も言いますまい orz
(因みに…シリーズ化する気マンマンです、管理人)

ここまでお読みいただけただけで幸せです…アタクシ。
あなたのくれた拍手に…これ以上ない程の感謝の気持ちを込めて。

御巫飛鳥 拝


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